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憲法記念日に寄せて

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 5月3日は憲法記念日ですので、憲法に関するお話をしたいと思います。

 憲法は「最高法規」として、日本国内で定められた法令の全てに勝る効力を有しています。
 そのため、国会で適切な手続を経て定められた法律であっても、憲法に違反する内容であれば、それは違憲・無効とされます(憲法98条1項)。
 このように、憲法は最も重要なルールとされており、憲法99条では、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と定められています。
 この「憲法尊重擁護義務」に関する文言をよくみていただくと分かるように、「国民」の文字は含まれていません。これは、日本国憲法が、「憲法によって権力者を縛る」という近代立憲主義の立場を採っていることのあらわれとされています。

 憲法には、「天皇」(第一章)、「戦争の放棄」(第二章)、「地方自治」(第八章)等の章のほかに、憲法学上、「統治機構論」と呼ばれる「国会」(第四章)、内閣(第五章)、「司法」(第六章)、「財政」(第七章)といった章や、「人権規定」と呼ばれる「国民の権利及び義務」(第三章)があります。

 「統治機構」とは、日本が国家として機能するために作られる組織という意味で、「国会」「内閣」「裁判所」の三つで構成されています。これらが相互に抑制・均衡を図ることを指して「三権分立」と呼ばれ、この用語は、小中高の授業に出てくるものとして、なじみがあろうかと思います。

 「人権」という用語も、普段、耳にすることも多いかと思います。
 人権のうち、「表現の自由」や「信教の自由」が、伝統的かつ代表的なものとして挙げられるところ、時代の進展に伴って権利として意識されるようになったものもあります。その代表的なものは、「人格権」や「プライバシー権」です。
 例えば、「プライバシー権」に関わるものとしては、個人情報保護制度が挙げられますが、ここ10年程度の間にも、個人情報を保護する制度の強化や個人情報に対する権利意識の向上の流れは、かなり進んでいるといえるでしょう。

 また、「自己決定権」も、自分の生き方や生活スタイルについて、国家権力や他者から干渉されることなく、自分自身で決定できる権利として、人格権やプライバシー権と同様に、時代の進展に伴って意識されるようになった権利だといえます。

 自己決定権に関するトピックを一つご紹介すると、先日、宮崎県弁護士会は、「子どもの人権を尊重した校則への見直しに関する提言」を公表しました。テレビでも報道されましたので、既にご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
 この提言では、今の時代背景や国際的な潮流を踏まえたときに、現在の学校の校則が、生徒の自由(自己決定権)を過度に制約するものになっているのではないか、という問題提起がなされています。
 校則は身近なルールですが、ルールというのは、いったん定められたら変えられない硬直的なものではなく、時代のありようの変化と共に見直しを図っていくべきものだということを考えていただくよいきっかけとなろうかと思いますので、ぜひ一度、提言をご覧いただければと思います。

 憲法と弁護士業務の繋がりとしては、弁護士は、基本的人権の擁護、社会正義の実現を使命とし、その使命に基づき、誠実に職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならないとされており(弁護士法1条)、弊所としても、皆様のサポートを通じて、弁護士法の理念を実現していきたいと考えております。
 こんな相談をするのはオーバーかな?とためらわれるようなものでもお気軽に相談いただけるよう、敷居は低く、フットワークは軽くをモットーにしておりますので、ご遠慮なく弊所までご相談ください。

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